この記事では不採用になった事例を採用担当者目線でお伝えすると共に、対策方法もご紹介します。改善ポイントを見つけ、効率的な面接対策を行いましょう。
面接で採用担当者が見ているポイントは4つ
採用担当者が面接でチェックしているポイントは大きく分けて以下の4つです。
- 第一印象(身だしなみ、敬語、ビジネスマナー)
- コミュニケーションが問題なくできるか
- 採用基準を満たしているか
- 回答に説得力・納得感があるか
つまり採用における面接の役割は、「書類で読み取りきれない部分を明らかにする」ことと言えるでしょう。
面接に落ちてしまった…実際の例と対策をご紹介
残念ながら面接に落ちてしまった、理由がどうしても知りたいという方は多いかと思います。一方で、落ちた理由は応募企業から開示されないことがほとんどですよね。
ここからは面接で不採用になったケースを採用担当者の声と一緒にご紹介します。ケース別の対策もお教えしますので、自分がどこに当てはまるか考えてみましょう。
第一印象が原因で不採用になったケース
まずは第一印象が良くなかったため不採用となったケースです。
一般的には第一面接で落ちてしまうという方に当てはまることが多いです。
採用担当者はどこを見て、どういう理由で不採用と判断したのでしょうか。一例をご紹介します。
採用担当者の声
営業職では即不採用とすることもあります。顧客にタメ口を使われたら困りますから。
敬語使えるなんて当たり前!と思わず、今一度自分の言動に気をつけて欲しいです。
対策方法
身だしなみは基本中の基本です。面接前に最低限以下のことをチェックしましょう。
- スーツ、シャツにしわがないか
- ネクタイは曲がっていないか
- 靴は汚れていないか
- 化粧は派手すぎていないか
- 髪は整えられているか(フケはないか)
表情、ビジネスマナーなどが問題ないかは意外と自分で気がつくことが難しい場合もあります。ご自身で面接練習をする方は動画を撮影し見返してみると良いでしょう。
また、転職エージェントでは面接対策を行ってくれるサービスがあります。プロから的確なフィードバックがもらえますので、是非利用をおすすめします。
コミュニケーションが原因で不採用になったケース
次は、「質問に対する答えがずれている」「人の話を遮る」など会話によるコミュニケーションに難があり不採用となったケースです。
一次、二次面接で落ちてしまうという方に当てはまることが多いです。
良くなかったケース
採用担当者の声
対策方法
会話のキャッチボールが出来ない人には2つの特徴があります。
一つ目は、「考えずに話してしまう」パターンです。自分の頭の中で回答が決まっていないのに、とりあえず話始めてしまうので、話が長くなり、かつ的を射ないのです。
これに当てはまる方は、まず結論から話す事を意識しましょう。また回答に困ったときは「少しお時間を下さい」といって考えてから話す癖付けをすると良いでしょう。
二つ目は、「緊張してしまい質問を取り違える」パターンです。普段の会話では問題がないのに、面接になると会話がかみあわないという方が多いです。
これに当てはまる方は、面接練習を積んで場慣れすることが一番です。面接の緊張対策は以下の記事でご説明していますので、参考にしてください。
>>詳しくは「面接で緊張しないための対策」の記事へ
採用基準を満たしておらず不採用になったケース
次は、「スキルや経験不足」「企業理解が浅い」「求める人物像と異なる」など企業が求める採用基準にマッチせず不採用となったケースです。
二次面接や最終面接で落ちてしまうという方に当てはまることが多いです。
良くなかったケース
採用担当者の声
最終面接では会社の事業、企業理念、サービス内容まで深く理解をし、自分の言葉で話せるようになっていて欲しいです。「企業理念に共感しました!」だけでは採用は難しいです。
これは経験を否定しているわけではなく、入社した際にご本人と当社側にアンマッチが起こらないようにするためです。
企業HPやパンフレットを積極的に読み、また可能であれば合同企業説明会や会社説明会に参加してみましょう。
スキル・経験不足の場合は、アピール方法を考え直す必要があります。
書類選考があり、それを通過した場合は最低限の基準はクリアできています。面接に臨む際には今一度ご自身のスキルを洗い出してみましょう。
一方で、求めている人物像とマッチしないというケースは対策が難しいと考えています。
私自身面接の際、採用担当者に「あなたは○○という思考特性があると感じたのだけど、それは当社に入社したら苦しいと思う。それでも次の選考に進みたいか?」と聞かれたことがありました。初めはショックでしたが、思考特性はズバリ当たっていましたし、自分にマッチしない企業に入社しても良い結果は得られないと考えたのでお断りをしました。
大事なことは、スキル・経験や行動・思考特性は正直に回答することです。採用されたいがために嘘をつくことは絶対にやめましょう。入社後に「こんなはずじゃなかった!」と後悔するのはあなた自身です。
回答に納得感がなく不採用になったケース
最後は、「転職理由がネガティブ」「なぜ当社なのかがわからない」など、採用担当者が回答に納得できず不採用となったケースです。
二次面接、最終面接で落ちてしまうという方に当てはまることが多いです。
良くなかったケース
採用担当者の声
対策方法
退職・転職理由がネガティブな情報のみの場合、採用担当者は「当社に入ってもすぐ辞めるのでは」と思ってしまいます。その場合、「月70時間の残業が1年続いている労働体制に疑問を感じた」などと言い換えると共に、転職したい前向きな理由を合わせて伝えると良いでしょう。
また、「なぜこの会社なのか」は面接で必ず聞かれる質問です。HPに載っている情報をただ答えるだけではなく、自分事として捉え伝えるようにしましょう。
例の回答をアレンジすると、「市場シェアNo.1の御社で働くことで、私の実現したい『社会の基盤となる製品を開発・運用し、人の生活を支える』ことが最も達成できると考えたから」など、ご自身の軸を交えながら伝えると良いでしょう。
ご自身の強み、弱みに説得力を持たせるためには、客観的にもそう感じられるかが重要です。意外と自分だけでは対策が難しいこともありますので、同僚や友人に聞くことや、転職エージェントのアドバイザーに相談することをおすすめします。
明確な「受かったフラグ」「落ちたフラグ」は“ない”!
よく「面接に受かった、落ちたのサインはありますか?」と聞かれる事がありますが、私は「明確なものはありません!」とお答えしています。
なぜなら、採用基準は極秘情報であり、採用担当者はそれを満たしているかどうか等を面接の場で感じ取らせないよう心がけているためです。
「是非次の選考に進んでもらいたい、日程は開いているか?」や、「この経験では採用が難しい」などはっきりとした言動がない限り、受かった落ちたのサインはないと考えましょう。
面接に落ちてしまうと、自分を否定されたように感じ、不採用だった理由がわからずもやもやする方は多いかと思います。ですが、あくまで採用は「企業と人とのマッチング」です。企業が考えるスキル・人物と、あなたのスキル・特徴があっているかどうか確認するのが面接の場だと考え、不採用だった際は「合わなかったのだ」と切り替えることも大事です。
一方で、身だしなみや準備不足では必ず改善ができます!面接対策は、一人で行うのは難しいもの。ぜひご家族や友人に協力してもらうほか、エージェントの面接対策サービスを利用してみましょう!面接通過率がグッと上昇しますよ。